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開業届を出すタイミングとは?時期を決める要素やメリットデメリットも紹介

開業届を出すタイミングとは?時期を決める要素やメリットデメリットも紹介

「開業届を提出する際に必要なものはあるのかな?」
「いつ頃、開業届を提出すればいいの?」
「開業届を出すメリットとデメリットを教えてほしい」
開業届に関する、このような疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、個人事業主になるための手続である開業届について、提出するのにおすすめの時期や注意点、メリットとデメリットなども併せて詳しく紹介します。

この記事を読むことで、開業届を提出する際に必要な事柄や、開業届を提出するタイミングを知ることが可能です。また、その情報を元に、正しい時期や方法で開業届を提出できるようになるでしょう。

開業届をこれから提出しようと考えている個人事業主の方は是非、この記事を読んでみてください。

個人事業主になるための手続である開業届

個人事業主になるための手続である開業届

個人事業主が開業の際、税務署に報告するために最低限、必要となる提出書類が開業届です。正式名称は個人事業の開業・廃業等届出書で、住民税や消費税といった税金を納めるために原則として、営利目的で事業を開始した際には税務署に知らせるよう義務付けられています。

事業用の銀行口座開設やクレジットカードの申請などの手続きの際にも開業届を提出しておく必要があり、事業を営む上で何かしらの不都合が生じる可能性もあるため開業届は提出しておきましょう。

開業届を出す時に必要な事柄

開業届を出す時に必要な事柄

開業届を提出する際には身元確認となりすまし防止の観点から本人確認を行うため、マイナンバーカードを提示する必要があります。

もし、マイナンバーカードを用意できない場合は、マイナンバーの確認ができる住民票の写しなどの書類と、運転免許証やパスポートなどの身元確認書類を代わりに提出してください。

また、開業届は提出用と控え用を準備して、記入内容の不備による書き直しや押印漏れがあった際に使用する判子も念のため持参しましょう。

開業届は1カ月以内に出す

開業届は1カ月以内に出す

開業届は原則として開業から一ヵ月以内に税務署に提出しなければならず、もし提出期限日が土日祝の場合はその翌日が期限日となります。

提出しないことによる罰則は設けられていませんが、住民税や消費税を納めたり、メリットを享受したりするためにも、できるだけ早く提出した方がいいでしょう。

出典:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続|国税庁

開業届を出すタイミング・開業日を決める要素

開業届を出すタイミング・開業日を決める要素

開業届は納税地を管轄する税務署以外にも、納税地である自治体にも提出する必要があります。提出にあたり手数料は一切かからず、必要事項を記入した開業届を窓口に提出すれば手続きは完了です。

また、税務署の時間外収受箱への投函や、郵送での提出もできます。その場合はマイナンバーカードの表面と裏面のコピーなどを所定の台紙に貼り、開業届の控えを返送してもらうための切手を貼った返送用封筒を共に同封してください。

また、どのタイミングで開業届を提出すればいいのか、これから七つの項目に分け、開業日を決める要素と併せて詳しく説明していきます。

副業から本業になった時に提出

サラリーマンなど他に本業があり、副業として収入を得ている場合は雑所得扱いとなるので、開業届を提出する必要はありません。例え、収益が高くても開業届を提出するメリットはあまりないため、副業から本業になった時に提出するようにしましょう。

提出に注意が必要なのは年末

開業届を年末に提出予定の場合は、注意すべき点があります。年末の確定申告ではどのような場合であっても、一年間の所得を申告しなければなりません。

もし所得が発生しているにもかかわらず、開業届を年越し後に提出すると前年分の65万円分の控除を受けられなくなるので、必ずその年度内に提出しましょう。

出典:No.2072 青色申告特別控除|国税庁

イベントを開きやすい日に開業日を設定

飲食店などの個人事業主の中には、創業〇周年記念などのイベントの開催を検討している方もいるのではないでしょうか。

もし開店日に合わせてイベントを開催する場合は、集客が厳しくなる可能性のあるクリスマスやお正月などを避けて開業日を設定し、そこから一ヵ月以内に開業届を提出しましょう。

なお、必ずしもお店の開店日を、開業届に書く開業日にしなければならないといった決まりはありません。

縁起がいい日を開業日に設定

一粒万倍日や天赦日、大安などの縁起のいい日を開業日に設定する人もいます。特に一粒万倍日と天赦日が重なっていると、最強の開運日とされていることから、その日に開業する人が多いと言われています。

しかし、様々な縁起のいい日が存在しているため、それぞれの意味をしっかり調べてから開業日を決定し、その日から一ヵ月以内に提出しましょう。

失業給付を受けている期間は注意

退職した会社で雇用保険に加入していた場合はハローワークに申請することで一定期間、失業給付金を受け取れるため、退職後に失業保険を受け取りたい方は開業届を提出するタイミングに注意しましょう。

本人に再就職する意思と能力があることが失業給付金を受け取れる条件であり、個人事業主になろうとしている人は失業状態ではないと見なされ、失業給付金受け取りの対象外になってしまう可能性があるからです。

配偶者の扶養になっている人は注意

配偶者の扶養になっている人が開業届を提出すると、組合によっては個人事業主ではないと定められている場合があるため、健康保険上の扶養から外れる恐れがあるので注意してください。

組合によっては所得が低いにもかかわらず扶養から外れてしまい、結果的に支払う費用が増加する可能性も発生するので、事前に各種健康保険組合のルールをチェックしましょう。

なお、税法上の扶養に関しては被扶養者の給与所得が103万円以下であれば、開業届を提出したとしても扶養のままでいられます。

出典:No.1180 扶養控除|国税庁

税務署が混雑していない時期を選択

じっくり相談しながら開業届に記入した後提出したいと考えている場合は、税務署が混んでいない時期を選びましょう。2月16日から3月15日までは毎年、確定申告の時期で税務署が混んでいるため注意してください。

出典:令和3年分確定申告期の確定申告会場のお知らせ|国税庁

開業届を出すメリット

開業届を出すメリット

法人の設立には手間と時間、そして費用がかかり、別途資本金も払い込まなくてはなりません。しかし、個人事業主の場合は開業届を提出するだけで、開業手続きが簡単にできます。

また、税務申告も法人より簡単にできるようになったり、利益が少ない間は個人事業主であれば税額が抑えられるというメリットもあります。

開業届を出すデメリット

開業届を出すデメリット

個人事業主は開業だけでなく廃業も簡単にできることから、社会的信用は低いとも言われています。

中には個人事業主との契約を避ける企業もあり、事業資金と事業者個人の生活費の境目が曖昧であるため、金融機関などから融資を受ける際の審査が厳しくなるといったデメリットがあることも知っておきましょう。

開業届について理解を深めて開業に備えよう

開業届について理解を深めて開業に備えよう

開業届の記入方法などの詳細を知りたい場合は、所轄の税務署窓口で相談しましょう。なお、開業届の開業日は提出日から遡って記載できる上に、提出しないとできない手続きもあるため遡ってでも提出することをおすすめします。

また、嘘を記入しても心証を悪くするだけなので、提出のタイミングが遅れる場合であっても正式な開業日を書きましょう。開業届を出すタイミングや開業日を決める要素、メリットとデメリットをしっかり理解し、開業に向けて準備してください。

※初回公開日:2023年7月25日

監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】

株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

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