面接で短所をマイペースと答える時の例文4選|注意点や与える印象について解説
「企業側はなぜ面接で短所を聞いてくるのだろうか?」
「短所を聞かれた時にどう回答すればいいだろう?」
「マイペースな性格は長所になるの?短所になるの?」
このように、就活の面接において自己PRの次に聞かれる質問が長所と短所であることは多く、どのように回答するべきか頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
この記事では「マイペース」という性格に焦点を当て、マイペースであることを「短所」として面接で説明する場合の模範回答、NG回答について例文を交えて解説していきます。
この記事を読むことで、「短所は必ずしもマイナス面ばかりではない」ということがわかるため、しっかりと対策した上で面接に臨めるでしょう。
目次
就活で短所を聞かれるのはなぜ?
ここでは、就職面接で面接官が短所を聞く理由3つをピックアップして紹介しましょう。
1つ目は、長所と短所を一緒に聞くことで、多角的にその人物の人柄を見るためです。例えば、長所だけを聞いた場合は、その人物のポジティブな1面しか見ることができない可能性があります。
しかし、面接で短所についても尋ねれば、その話し方や内容で違う角度から人柄を見ることができるでしょう。
2つ目は、誠実な人かどうかを見るためです。自分の短所を人に話すためには、まず何が自分の短所なのか把握し、受け止める必要があります。
そのため、しっかりと自分の短所と向き合える人は、多くの面接官に「誠実な人である」と判断される傾向があると言われています。
3つ目は、客観的に自分のことを分析できているかどうかを見るためです。自分が知っている自分と他人から見た自分には、誰しもズレがあるのではないでしょうか。
そのため、面接官が短所を聞くことには、その人物が「他人から自分がどう見られているか」や、「自分を正確に把握できているか」という確認が含まれていると言えるでしょう。
マイペースの意味と言い換え
「マイペース」は、和製英語です。具体的には自分に合った方法や進度を表しますが、一般的には、自らの方法や進捗ペースを崩さない性格の人を指すことが多い言葉だと言えるでしょう。
このように、マイペースという言葉は、長所と短所、両方の意味で使えます。では、マイペースという言葉を他の言葉に言い換えてみましょう。
マイペースの類義語には、様々なものがあります。例を挙げると、自然体、鷹揚、大らか、おっとり、自己中心的、わがままなどです。
自然体や大らかはポジティブな意味合いの類義語であるのに対し、自己中心的、わがままはネガティブな意味合いの類義語となるため、表現したい事柄に合わせて使い分けることをおすすめします。
マイペースなところが短所な人が与える印象
先述のように、マイペースという言葉には複数の類義語があります。
ここでは、「自己中心的」「自分勝手」「時間にルーズ」の3つの言葉に的を絞り、それぞれの性格の人が他人に与える印象について見て行きましょう。
- 自己中心的
- 自分勝手
- 時間を守れない
1:自己中心的
一般的に、自己中心的な人とは「自分を中心に物事を考え、他人の考えや気持ちを考慮せずに行動する人」を指します。
例えば、同じ職場で働きたくない人の性格として、自己中心的な性格が挙げられることも多いのではないでしょうか。
そのため「自己中心的な人は、職場の空気を乱し、コミュニケーション能力が低い」と考える面接官は多いと言えるでしょう。
2:自分勝手
自分勝手な人とは、「自分の理想通りに物事を進めようとする性格の人」を指すことが多いでしょう。
前述の自己中心的な人が自分のことだけを考えて行動するのに対し、自分勝手な人は自分だけでなく、ある特定の人やグループを贔屓したり優先させたりする傾向があるとされています。
そのため、面接官の多くは「自分勝手な性格の人は自分の独断と偏見で物事を進めてしまう人」と考え、面接においてマイナスのイメージを持つ可能性があります。
3:時間を守れない
「時間を守れない」ことも、マイペースのネガティブなイメージでしょう。
ビジネスにおいて、時間を守ることは基本中の基本であると考えられています。そのため、多くの面接官が、時間にルーズな人を「社会人として致命的な人」と捉える可能性が高いと言えるでしょう。
マイペースを短所として伝える際のおすすめの例文4選
ここからは、マイペースを短所として伝える際の例文を紹介します。
面接の際に「マイペース」を短所として伝える場合は、それが短所であることを自覚し、自分を客観的に見ているということを伝えるようにしてください。
さらに、短所を改善するためにどのような努力をしているか説明することで、面接官に与える印象が良くなる可能性があるでしょう。
以下に例文をいくつか挙げるため、ぜひ参考にしてください。
例文1
1つ目の例文は、前半で短所としてマイペースであることを説明し、後半でどのように克服するかを説明しているものです。
「私の短所はマイペースなところで、いつも自分のペースで仕事を進めてしまう傾向があります。また、子供の頃から1つのことに没頭してしまう癖がありました。その一方で、何か問題が起きた時には落ち着いて冷静に対処できる部分もあります。
貴社に入社できた暁には、周りの人やチームメンバーとうまく連携をとり、チームの皆さんと足並みを揃えて仕事を進めていけるように改善してまいります」
この例文では、初めに自分の短所がマイペースであることを説明しています。後半では、マイペースな性格がプラスに働く場面があることと、今後は短所を克服しようとしているという意気込みを話していることがわかるでしょう。
例文2
2つ目の例文は、前半にマイペースが自分の短所であることを説明し、シチュエーションによってはそれが長所になる場合があることを説明したものです。
「私の短所は、マイペースなところです。チームでの作業の時も周りのペースに合わせることが難しく、どうしても自分のペースで作業をしてしまうことが多くなります。しかしながら、その性格のおかげで誰よりも慎重に物事を進められると考えております。
例えば、仕事が忙しくバタバタしている時でも、周りのプレッシャーや空気に負けて自分のペースを崩すようなことはないため、冷静な対応ができることが自分の強みと考えております」
この例文では、マイペースである自分の性格を短所であると理解した上で、客観的に自分自身を見られる人物であることをアピールしています。強みの部分がうまく伝われば、面接官に良い印象を与える可能性があるでしょう。
例文3
3つ目の例文は、前半にマイペースという短所を説明し、その後でマイペースな性格のいい部分を伸ばし、悪い部分を改善する姿勢を示したものです。
「私の短所は、何事においても自分のペースで進めてしまう部分です。そのため、周りと比べて作業のスピードが遅くなってしまったり、締め切りに間に合わなかったりしたこともありました。
ただ、自分のペースを崩さず丁寧に仕事ができる部分は長所であると考えています。今後は早めに計画を立て、早めに仕事をスタートさせることで自分の長所を伸ばし、短所を直せるよう努力していきたいと思います」
この例文は、マイペースは必ずしもマイナス面ばかりではない、ということを伝えられる文章と言えるでしょう。
例文4
4つ目の例文は、マイペースを短所として挙げながら、文章の後半で短所をカバーするための具体的な改善策を提示したものです。
「私の短所は物事に夢中になると集中しすぎる部分です。1つのことに集中できる部分は長所と考えておりますが、マルチタスクをすることが苦手です。
今後はそれぞれの作業の時間配分を考え仕事ができるようにタスク表を作り、それに沿って作業をすることで自分の短所をカバーしていきたいと思います」
この例文では、マイペースな性格のために、夢中になると集中しすぎる点を短所として挙げています。しかし、後半では具体的な改善策が記載されていることから、「自分を客観的に分析できる人物」と判断される可能性が高くなるでしょう。
面接でマイペースを短所として伝える際の6つのポイント
ここでは、面接でマイペースを短所として伝える際のポイントについて説明していきます。
以下の6つのポイントを押さえておくことで、面接官に悪い印象を与えることなく短所を伝えられるでしょう。
- PREP法でわかりやすく伝える
- エピソードを一緒に盛り込む
- 改善するための取り組みを話す
- マイペースを言い換える
- 業務に致命的なことは避ける
- 「短所はない」はNG
1:PREP法でわかりやすく伝える
PREP法は、Point(要点)・Reason(理由)・Example(具体例)・Point(要点)で構成される説明手法の1つです。
面接において、面接官は求職者の話を初めて聞きます。そのため、自分の気持ちを伝えたいという一心で情熱的に話しても、話がまとまっていなければ「結局この人は何を伝えたいのか」と、面接官が戸惑ってしまう可能性があります。
面接での受け答えでは、このPREP法を使うことで自分が何を相手に伝えたいのか明確になり、相手にも伝わりやすくなるでしょう。
2:エピソードを一緒に盛り込む
面接において短所を「マイペース」と回答する際は、今までに人生で経験した自分の「マイペースエピソード」を盛り込むと良いでしょう。
実際に経験したことであれば、面接官に話を深堀りされてもしっかりと答えられるでしょう。また、エピソードにユーモアをちりばめることで、面接官が親近感を抱いてくれる場合もあります。そして、その後の面接の雰囲気が良くなる可能性もあるでしょう。
面接で話すエピソードも、1つだけでなく複数用意しておくことをおすすめします。
3:改善するための取り組みを話す
面接において面接官が短所を聞く理由は、単に短所を知りたいからというわけではありません。主に、自分自身の短所を客観的に捉えられているかどうか、またその短所を改善する姿勢があるかどうかを見ていると言われています。
そのため、短所を改善するにあたって現在行なっている取り組みなどを説明することで、良い印象を持たれる可能性があるでしょう。
4:マイペースを言い換える
先述した通り、マイペースという言葉には多くの類義語があります。
そのため、自分のマイペースな性格を説明する際は、エピソードの内容に合わせて言葉を言い換えることで相手により伝わりやすくなると言えるでしょう。
5:業務に致命的なことは避ける
マイペースが短所ということを面接で説明する際は、業務に致命的なことは話さない方が良いとされています。
そのため「マイペースな性格が原因で大事な行事に何度か遅れたことがある」や、「マイペースな性格で人とコミュニケーションを取ることが極端に苦手である」などのエピソードは話さない方がいいでしょう。
また、そのような話をすることには思わぬデメリットがあると言われています。
例えば、自分の致命的な欠点を「面接」という大事な場で話してしまう人と思われれば「社外秘の情報を外部に漏らしてしまうリスクがある」と判断され、採用が見送られてしまうケースもあるでしょう。
6:「短所はない」はNG
就活の面接において、「短所はない」はNG回答であるとされています。
強い自分を演出するために敢えて「短所はない」と回答する人もいるでしょうが、このような回答をすると面接官に「自信家」「自分のことを客観的に見られない」「誠実さがない」「空気が読めない人」と判断されてしまう可能性があるでしょう。
マイペースを短所として伝える際のNGな例文3選
ここまで、マイペースを短所として伝える6つのポイントについて説明してきました。
ここからは、それらを踏まえた上でNGな例文を3つ挙げていきましょう。どのような内容がNGになるのか、以下でしっかりと把握しておきましょう。
例文1
「私はマイペースな性格なため、時間にルーズです」
時間を守ることは、社会人として基本中の基本と考えられています。そのため、面接でこのような回答をしてしまうと、面接官に社会人としての資質を疑われてしまう可能性があるでしょう。
例文2
「私はマイペースな性格のため、言ってはいけないことをつい言ってしまいます」
ビジネスにおいて、守秘義務を守ることはとても大事であると考えられています。そのため、このような回答をしてしまうと、ビジネスパーソンとして問題があると見なされてしまう可能性があるでしょう。
例文3
「私には、これと言って短所と言えるものはありません」
このような回答をしてしまうと、面接官には「自信過剰」「客観的に自分を分析できていない」「コミュニケーション能力が低い」と捉えられてしまうでしょう。
また、「短所はない」という回答は就活においてNG回答であると言われているため、このような回答をする人に対して「事前準備を怠っている」と感じる面接官も多いと言えるでしょう。
マイペースを短所として伝える方法を身につけよう
本記事では、就職の面接でマイペースを短所として伝える方法について紹介してきました。
この記事を参考にして、マイペースを短所として正確に伝える方法を身につけましょう。しっかりと自己分析し、希望企業の面接でいい結果が出せるような例文を作成してください。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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