「学歴が関係ない職業ってあるの？」
「学歴がない人でも大手企業に就職できるって本当？」
これから転職予定の方の中には、このような疑問や不安を持っている方もいるでしょう。

この記事では、学歴と仕事の関係性を中心に解説していきます。また、学歴が関係ない仕事の見つけ方についても詳しく触れていきます。

自分の学歴が社会に通用するのか不安な方、学歴がないから転職に踏み切れない方は、記事の内容を参考にすることで、学歴がなくても道は開かれていることを実感できるでしょう。

さまざまな職業を紹介しているため、ぜひ仕事選びの参考にしてください。

学歴が関係ない仕事はある

「学歴がないと仕事がない」と思っている方もいるでしょう。また、仕事はあっても「学歴不問の仕事は給料が低い」「学歴がないと大手企業に就職できない」と考える方もいるのではないでしょうか。

しかし、職種や職業にもよりますが、学歴が関係ない仕事はいくつもあります。

まずは、学歴に関する誤解されがちな3つのポイントを解説します。以下の内容を確認した上で、転職活動に臨んでいきましょう。

学歴が必要な仕事が高給とは限らない

多くの方は、学歴が必要ない仕事は給料が低いと思っているのではないでしょうか。しかし、必ずしも学歴が必要な仕事が高給とは限りません。

昨今の不景気や非正規雇用の拡大も影響し「高学歴ワーキングプア」が問題視されています。学歴を求める企業に就職しても、年収が低く、生活がままならないという方も少なくありません。

このような状況から、最近では「学歴が必要な仕事は高給とり」ではなく「高給とりかどうかは業界や職種形態によって決まる」と言われています。

稼げる仕事に転職を希望する場合、学歴の有無にこだわるのではなく、稼げる業界や職種形態を視野に入れることが大切です。

学歴がなくても大手企業に就職できる

高学歴の方が書類選考や面接などで有利になることはあるでしょう。

しかし、高年収の大手企業で、中卒や高卒の人が活躍しているケースは数多くあり、学歴がないと大手企業に就職できないというわけではありません。

大手企業への転職を目指している方は、学歴がないからといって最初から諦めてしまうのではなく、情報収集と企業分析を入念にしておくと良いでしょう。

学歴が関係ない仕事を見つける方法

次に、学歴が関係ない仕事を見つける方法を紹介していきます。

見つけ方のポイントは主に3つです。これらのポイントを押さえた上で転職活動を進めれば、自分に合った新たな職場を効率良く見つけられるでしょう。

これから転職活動をはじめる方は、ぜひチェックしてみてください。

• スキル・長所を活かせる仕事を探す
• やりたい仕事に使える資格を取得する
• 転職エージェントを活用する

スキル・長所を活かせる仕事を探す

転職活動では一般的に、これまでの経験やスキルを活かせそうな求人から企業を選んでいきます。「前職と共通点がある仕事」「経験を活かせそうな事業展開をする会社」などを軸に転職先を探していきましょう。

学歴がなくても経験が豊富であればあるほど、転職が早く決まりやすくなり、就職後に活躍できる人材として期待されるでしょう。

他にも、自分の性格や素質にあった長所を活かせるような仕事を選ぶのも1つの方法です。コツコツ作業をするのが得意なのか、人と会話するのが得意なのか、体力には自信があるなど、自分の長所から学歴が求められない仕事を選ぶと良いでしょう。

やりたい仕事に使える資格を取得しておく

やりたい仕事が明確になっていて、決められた資格が必要であれば、学歴がなくても仕事を見つけられる可能性があります。

たとえば、海外展開している企業なら、TOEICの高得点を目指します。Webデザインの業界で働きたいのであれば、デザイン系の認定や資格をいくつか取得しておくなどです。そうすれば、スムーズに仕事を見つけられるでしょう。

転職エージェントを活用する

多数の求人を扱う転職エージェントを活用することで、そこから「学歴不問」「未経験者可」の求人を見つけたり、選考に関する交渉をエージェントに依頼できたりもします。

就労の希望条件を事前にしっかり伝えることで、エージェントの独自ルートにより、一般公開されていない求人とマッチングしてくれる場合もあります。

学歴が関係ない仕事10選

ここでは、学歴が関係ない仕事を10個ピックアップして紹介していきます。

スキルや長所に合う仕事があれば、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

1：営業職

営業職では、学歴不問の求人を多く目にするでしょう。営業成果を出すことが重要とされる仕事であるため、学歴はあまり関係ないと言われています。

学歴がなくても、コミュニケーション能力・営業力で高収入を得ている人もいます。また、やる気があれば、未経験者でも採用する企業もあります。人と接するのが好きという方は、一度検討してみはいかがでしょうか。

2：地方公務員

地方公務員になるためには、学歴を必要とするものも中にはありますが、原則として学歴が問われることはありません。

たとえば、「大卒程度」と言っても、大卒の人、あるいは卒業見込み者のみが受験可能というわけではなく、難易度の目安として試験名に含まれています。よって、学歴に不安のある方が上級地方公務員試験を受験することも可能です。

3：施工管理技士

施工管理技士になるためには、学歴は必須条件というわけではありません。たとえば、2級建築施工管理技士の受検資格は学歴ではなく「満17歳以上であること」が条件として示されています。

ただし、試験は「1次」「2次」に分かれていて、1次試験合格後の2次試験には一定期間以上の実務経験保持者が参加できます。大卒者の場合、この実務経験期間がある程度短縮されますが、学歴についてはそれほど重視されていないと言えるでしょう。

出典：令和4年度 2級 建築施工管理技術検定のご案内｜一般財団法人建築業振興基金

4：工場勤務

工場勤務の場合には、学歴よりも「どのような経験を持っているか」「どのようなスキルを活かせるか」が重要視される傾向にあります。そのため、学歴よりも経験やスキルを着実に積んでいく向上心が必要とされます。

ただし、工業高校などで在学中に関連資格を取得している方は、工場勤務への就職はスムーズにいく可能性があるでしょう。

5：ITエンジニア

インターネットやスマートフォンなど、IT技術のめざましい発展の陰では、IT業界の人材不足が深刻化していると言われています。

そのため、各企業は人材確保のためにさまざま試みをしており、その一環として、学歴にこだわらずに、未経験者であっても採用する企業もあるでしょう。

採用後は、必要な知識やスキルを身につけられるような研修を受けられたり、メンターと呼ばれる仕事上のパートナーの元で、業務を通して学べるフローを実践したりする企業もあります。

就職する前に、ITエンジニアになるための知識やスキルを短期間で学びたい方は、ハローワークが企画する職業訓練制度も活用できます。修了後はITエンジニア職への転職に有利になる可能性もあるため、ITエンジニア未経験の方はぜひ検討してみましょう。

6：警備員

警備員の需要は高く、求人の減少によって働けなくなることは少ないと言われています。状況にもよりますが、警備の仕事は昼夜を問わないシフト形態になりやすく、深夜から朝方にかけて勤務する場合もあります。

そのため学歴がなくても、自分の体調管理がしっかりできる方、そして体力に自信のある方におすすめの職種でしょう。

7：トラック運転手

トラック運転手も学歴が関係ない仕事の1つと言われています。

また、人手不足により、人材獲得競争が激しいと言われる業界であるため、給料や手当はもちろん、福利厚生や女性でも働きやすい環境を充実させている企業が多いでしょう。

搭乗するトラックの規模に応じて運転免許証が必要ですが「免許証取得サポート制度」を実施している会社も多数存在します。求人の募集要項をよく確認し、社内制度を活用できるか見てみましょう。

8：運転専任者

運転専任者とは、役員の送迎を中心業務とし、安全、快適に目的地まで送迎することが主な業務になります。

基本的には、学歴不問・未経験OKの求人が多いことから、学歴がなくても従事することができるでしょう。ただし、運転免許証は必要になるため、免許証がない方は取得しておく必要があります。

運転技術だけでなく、道路事情に精通していると、信頼できる運転専任者として重宝されるでしょう。

9：引っ越し作業員

引っ越し作業員は、学歴よりもお客様と接する際の最低限のマナーが求められやすいでしょう。単に物を運んで作業するだけではなく、お客様と円滑なコミュニケーションをとれることが大切です。また、作業には仲間との連携が必要であるため、協調性も求められます。

健康体で体力に自信がある方、体を動かすのが好き方は、一度検討してみましょう。

10：電気・ガスの検針員

検針員とは、担当顧客の家を巡回して、電気やガスなどのメーターの数字を読み取り、使用量が記載された検針票を顧客に渡す仕事です。検針員は指定の制服を着用し、身分証明書を所持して業務します。

学歴や資格は必要とされておらず、社員・嘱託・委託員のいずれかの労働形態で採用されます。社員採用の場合は、数年間の検針業務ののち、他の業務も任される場合もあります。

暑い、寒い時期にかかわらず、毎日外に出て1軒ずつ検針するため、体力や根気、また責任感が求められるでしょう。

世の中には学歴が求められる職種もありますが、よく調べてみると学歴を必要としない職種もあります。学歴という先入観にとらわれずに、広い視野で自分に合った仕事を探していきましょう。