「接客業ってどのぐらいの年収になるの？」
「接客業で働いているけど、他の業界の同じ接客業の人たちの年収が知りたい！」
「接客業はきついと聞くけど、やっている人たちのやりがいを知りたい・・・」
このように接客業を目指している方や、すでに接客業に従事している方で他の業界はどの程度の給与がもらえるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では様々な接客業の業界の年収や、どうして給与が低い傾向にあるのかについて解説しています。

この記事を読み終えた頃には、接客業の給与が日本平均と比べてどのぐらい低いのか、そして接客業を続けている人たちのやりがいについても理解できるでしょう。

接客業を目指している方や、接客業に従事しているが他の業界の接客業について気になる方はぜひ最後までご覧ください。

接客業の平均年収について

接客業は一般的には給料が低いと言われていますが、実際のところ、日本の平均年収と比べてどの程度の水準にあるのか気になっている方も多いでしょう。

接客業と一言で言っても宿泊業、娯楽業、小売業と幅広くあり、年収については一概に言及できませんが、基本的に340万円程度だと言われています。（アルバイト・パートなどの非正規職員含む）

日本の平均給与433万円と比べると90万円近く低くなっていることから分かるように、給与は高くありません。

出典：令和2年分　民間給与実態統計調査｜国税庁

接客業でも業界別で年収は様々

前項でも説明したように、接客業と言っても幅広くあり、業界によって特徴や年収が変わってきます。

ここからは厚生労働省が公開している「令和２年賃金構造基本統計調査の概況」を参考に、それぞれの業界の年収について紹介していきます。（正社員・正職員のみの紹介）

出典：令和２年賃金構造基本統計調査の概況｜厚生労働省（PDF）

宿泊業・飲食サービス業

宿泊業・飲食サービス業はホテルやレストランなどで従事する人達の業界で、他の業界と比べても低い給与となっております。

資料の金額は月額給与となっているため、14ヶ月分（1年の長さ12ヶ月にボーナス2ヶ月分）に乗算することでおおよその平均年収が算出できます。

宿泊業・飲食サービス業の給与が269.3千円となっているため、年収は3770.2千円（377万円）前後と予測できます。

生活関連サービス業・娯楽業

生活関連サービス業・娯楽業はタクシーの運転手、レジャー施設のスタッフなど、サービスを提供する業界です。

平均給与は287.8千円となっており、先ほどと同様に14倍すると推定年収は4029.2千円（約403万円）になるということが分かるでしょう。

卸売業・小売業

最後に卸売業・小売業について紹介いたします。卸売業・小売業はスーパーやアパレル、ジュエリーなど、品物を仕入れて販売する業界です。

月額給与は333.2千円になります。推定年収は他に紹介した業界の中でも高い4664.8千円（約466万円）です。

接客業の平均年収が低い傾向にあるのはなぜか

接客業の様々な業界の年収について紹介していきましたが、なぜ接客業の平均年収が低いのか気になった方も多いのではないでしょうか。

ここからはその原因について解説していくため、気になる方はぜひ参考にしてみてください。

利益の上限がある程度決まっているため

ホテルやレストランなど、接客業を必要としている職場はある程度利益の上限が決まっているところも多いです。ホテルであれば客室数、レストランであれば座席数、そしてレジャー施設でも一度に回せる人数等、1日に入ってくるお金に限りがあります。

また、小売りであれば商品に対する原価もあるため、なかなか多くの利益は得られないでしょう。

限られた収益の中で「人件費」を支払うため、給料が高い金額になりづらい面があります。

評価がしにくい業種のため

接客業は、他の業種で良く評価される「短縮した期間」や「成果」といった明確な数字を出すことが難しく、個人で数字を持っていない人が多いでしょう。

また、特殊な資格や技術を要求されることも少ない仕事だと言えます。そのため、給与を決める経営者や人事からは加点ポイントが見えづらく、低い給与になりがちです。

また、明確な目標を提示しづらいため、目標達成率による評価も難しい点が低い給与になっている一因であると予想できます。

接客業のやりがい

接客業の給与が低いと紹介しましたが、それでも多くの従事者がいます。その人たちが何をやりがいに従事しているのか紹介していきます。

他の仕事ではなかなか味わえないやりがいもあるため、ぜひ参考にしてみてください。

お客様から直接感謝の言葉をもらえる

接客業は他の業種に比べて多くの時間をお客様と過ごしています。そのため、お客様から直接感謝の言葉をいただく機会も多く、これは接客業ならではのやりがいだと言えるでしょう。

特にマニュアル通りの対応ではなく、自分の判断で行動したことに対して感謝されたときは、やりがいを感じられるでしょう。

マナーを身につけることができる

接客業は非常に高いレベルの対人マナーを身につけられるのがやりがいです。接客業を続けていると、礼儀の正しさはもちろん、相手によって対応を変える臨機応変さなど、多くのことが身についていく実感がわくでしょう。

他にも、お客様が本当に求めているものを察する能力など、多くのスキルが他の業種でも活かせるため、将来のキャリアにおいても役立つでしょう。

接客業の平均年収は業界によって様々である

接客業の平均年収や低い傾向にある理由、そして接客業のやりがいについて紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。

接客業はきついとも言われていますが、他の仕事ではなかなか得られないやりがいがあるため、ぜひ検討してみてください。