「カスタマーサクセスってどんな仕事？」
「カスタマーサクセスの仕事ではどんなことが求められるの？」
「カスタマーサクセスとしてキャリアアップするにはどうしたらいい？」
このように、カスタマーサクセスという仕事について詳しく知りたいという人もいるのではないでしょうか。

本記事では、カスタマーサクセスの仕事内容や。カスタマーサクセスが近年注目されている理由について解説しています。本記事を読むことで、カスタマーサクセスがどのような仕事なのか把握できるでしょう。

また、カスタマーサクセスとしてキャリアアップするコツについても解説するため、カスタマーサクセスとしてキャリアを積んでいきたい人も参考にできます。

カスタマーサクセスという仕事について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

カスタマーサクセスってどんな仕事？

カスタマーサクセスとは、顧客の悩みやニーズをヒアリングし、自社の製品やサービスによって解決することで、顧客を成功に導くという仕事です。

顧客満足度を向上することによって自社のプロダクトを継続的に利用してもらい、自社の利益につなげることが主な仕事となっています。近年では、サブスクリプション型のサービスなどでよく見られる職種でしょう。

ここでは、カスタマーサクセスの仕事について解説していきます。

カスタマーサクセスの仕事内容

カスタマーサクセスの仕事は、自社のサービスを利用している顧客に継続的にサービスを利用してもらうことです。

具体的な仕事内容は業種によっても違いますが、たとえばBtoBの場合はサービスを顧客企業に導入し、使い方のトレーニングを行ったり、活用率やデータ分析などのマーケティング、トラブル発生時など顧客からの問い合わせに対応したりすることが主な業務となっています。

カスタマーサクセスの役割

カスタマーサクセスの業務内容は多岐にわたりますが、顧客に自社のサービスを長く利用してもらうために結果を出し続けるという目的は変わりません。

そのため、カスタマーサクセスの役割とは、顧客の課題をヒアリングして解決し、顧客を成功に導くことで、自社のサービスなどを使い続けてもらうことと言えるでしょう。

カスタマーサクセスが近年注目されている理由

近年では、特にSaaS業界を中心にカスタマーサクセスが注目されていますが、カスタマーサクセスのニーズが高まっていることには、いくつかの理由があります。

ここでは、カスタマーサクセスが近年注目されている理由を2つ挙げるため、ぜひ参考にしてみてください。

顧客体験価値の向上が重視されている

顧客体験価値の向上が重要視されている近年では、「カスタマーエクスペリエンス（Customer Experience）」という言葉がマーケティングにおける重要な要素となっています。

また、BtoBビジネスにおいてもカスタマーエクスペリエンスは競争上の重要な課題となってきています。

このように、カスタマーエクスペリエンスが重要視されていることから、今後もカスタマーサクセスの需要が伸びていくことが期待できるでしょう。

欧米でもニーズが増えている

カスタマーサクセスはもともと欧米から始まりました。カスタマーサクセスのプラットフォームを提供している企業の調査によると、カスタマーサクセス組織を持つ欧米企業の割合は年々増加しています。

また、求人数の増加の割合も大きいことから、カスタマーサクセスという仕事の需要は高い状態にあると言えるでしょう。

日本において存在感のある外資系SaaS企業でもカスタマーサクセス部門を設置していることもあり、今後は日本でもカスタマーサクセスの需要増加が予想できます。

カスタマーサクセスの仕事に求められるスキル

カスタマーサクセスの仕事では、営業経験や営業スキル、マーケティングスキルに加え、業界に関する専門知識や経験などが求められます。

カスタマーサクセスは、顧客との良好な関係を築きながら顧客を成功へと導く役割を担うため、特に営業スキルが重要視されます。

また、カスタマーサクセスは、企業の事業全体の課題を明確化し、課題解決のための方法を提案する立場となっているため、様々な業界の専門知識や経験があると重宝されるでしょう。

カスタマーサクセスの仕事で身につくスキル

カスタマーサクセスとして仕事をすることにより、コミュニケーションスキルや課題解決スキル、データ分析スキルなどのスキルが身につきます。

カスタマーサクセスの仕事では、聞く力や理解する力、話す力が特に重要になるため、コミュニケーションに関する総合的なスキルが身につきます。

また、顧客の課題を見つけて解決へと導くことになるため、課題解決スキルやデータ分析スキルなども身についていくでしょう。

カスタマーサクセスの仕事のやりがいは？

顧客企業の事業を成功に導くためには、顧客に合わせた総合的なサポートが必要になります。

そのため、決して簡単な仕事ではありませんが、顧客に寄り添いながら顧客の課題を解決していくことで、顧客から感謝されることもあるでしょう。

このように、顧客との信頼関係を構築し、顧客からの感謝を受けながら自社の製品やサービスの価値を高められた場合は、カスタマーサクセスとしての大きなやりがいを感じられるでしょう。

カスタマーサクセスの仕事で大変なことは？

カスタマーサクセスは顧客と向き合い、成功へと導く役割を持ちますが、顧客の要望を聞いて業務を代行するというわけではありません。顧客企業が自ら事業を進めていけるように、先導することが大切です。

そのため、カスタマーサクセスの仕事は顧客と自身とのバランスのとり方が難しくなる場合があります。時には厳しい意見を言わざるを得ないケースもあるため、精神面でも大変な仕事と言えるでしょう。

カスタマーサクセスからのキャリアパス

近年では、スタートアップやベンチャーを中心にカスタマーサクセスを導入する企業が増えてきていることもあり、カスタマーサクセスとして実績を積んだ先のキャリアパスの選択肢も広がっています。

ここでは、カスタマーサクセスからのキャリアパスについて詳しく見て行きましょう。

チーム内でキャリアアップに励む

カスタマーサクセスのチームでは、業務別に役割が分かれているケースがあります。

このような場合、チームごとに業務の難易度が分かれていることもあるため、チームで経験を積むことで、より高難易度なチームへのキャリアアップを目指すというキャリアパスも可能でしょう。

カスタマーサクセスの役割としてもっとも難易度が高いのは、顧客と信頼関係を築き、現状の契約よりも上の契約を獲得することです。

このような役割を担うためには、営業スキルやコンサルスキルが必要になるため、キャリアアップに励むことで自然に他のキャリアの可能性も開けていくでしょう。

管理職への昇進を目指す

カスタマーサクセスから、マネージャーなどの管理職への昇進を目指すことは、カスタマーサクセスの一般的なキャリアパスです。

多くの企業を成功へと導いき、実績を築き上げていくことで、チームのマネージャーはもちろん、自社の経営の最高責任者であるCEOや最高顧客責任者であるCCOなどを目指すことも可能でしょう。

特に、CCOはカスタマーサクセスとしての最終形態であるため、夢のある仕事だと言えます。

他職種に挑戦する

カスタマーサクセスからコンサルタントなどの他職種に転身するというキャリアパスもあります。前述のとおり、カスタマーサクセスの仕事では、コミュニケーションスキルや課題解決スキルなど幅広いスキルを身につけられます。

そのため、他職種へのキャリアチェンジを視野に入れる人も多いでしょう。たとえば、カスタマーサクセスチームを構築したり、教育などを担当したりするコンサルタントになることも可能です。

カスタマーサクセスとして他企業に転職する

カスタマーサクセスとして、多くの企業の事業を成功させていくことにより、他企業へ引き抜かれる可能性もあります。

カスタマーサクセスは企業の経営層とも関わる仕事であるため、実績を積み上げていくことで経営者同士の間でも口コミが広がっていく可能性があります。

そのため、より待遇の良い企業へ転職するというキャリアパスも可能でしょう。

フリーランスとして独立する

カスタマーサクセスのプロとして独立し、フリーランスになるというキャリアパスもあります。

カスタマーサクセスとして多くの企業の事業を成功へと導いていけば、自社だけでなく外部にも存在感を示せるようになります。

前述のように、経営者の間でも名前が知られるようなレベルに至った場合、カスタマーサクセスのプロとしてフリーランスで活動することも可能です。

カスタマーサクセスとしてキャリアアップするコツ

カスタマーサクセスとして、自身の市場価値を高めるためにはいくつかのポイントがあります。

たとえば、カスタマーサクセスはSaaS業界を中心に導入され始めていますが、SaaS業界では効率化のために業務の分業化や定型化が進められています。そのため、そのような状況下で働いていると、経験できる幅が狭くなってしまうという懸念もあるでしょう。

ここからは、カスタマーサクセスとしてキャリアアップするコツをいくつか紹介します。ポイントを押さえて、キャリアアップを図りましょう。

顧客体験価値を向上させられるスキルを習得する

カスタマーサクセスが目指すべきは、顧客企業の事業にインパクトのある貢献を行うことです。

そのため、事業課題を見極めて、顧客体験価値を向上するような目標設定を行い、顧客と共にゴールを目指すスキルを習得する必要があるでしょう。

その場合は、経営者はもちろんのこと、現場の人材と共に良好な関係を構築し、対策を講じていくスキルを磨くことが大切です。

分業化や定型化を推進する

前述のとおり、分業化や定型化の下で働いていると経験の幅も狭くなってしまう可能性があります。そのため、分業化や定型化を推進する立場になることがポイントです。

分業化や定型化は常に効果検証を行う必要があるため、顧客が成功体験を得られているかどうか、その結果、継続利用に繋がっているかどうかを検証する必要があります。

業務を遂行するだけでなく、自ら分業化や定型化を推進していくことで、キャリアの可能性も広がっていくでしょう。

カスタマーサクセスに転職する人はどんな人が多い？

カスタマーサクセスはまだ日本では経験者が少なく、他の業界や職種からカスタマーサクセスに転職する人が多くなっています。

その中でも、カスタマーサクセスと似たような内容の仕事をしていた人は、転職に成功する傾向があると言えるでしょう。

ここでは、どのような人がカスタマーサクセスに転職しているのかを見て行きましょう。

もともと関連する業界に理解がある人

もともと関連した業界への理解や経験のある人が、カスタマーサクセスに転職するケースは多く見られます。

たとえば経理財務や教育、情報システムなどへの理解がある人材の場合、業界経験を活かして転職することができるでしょう。

もともとSIerやコンサル系の仕事をしていた人

SIerやコンサルなどの仕事は、カスタマーサクセスと類似するスキルが求められる職種です。

そのため、SIerやITコンサルなどの仕事をしていた人は、ある程度の素養があると判断されやすく、カスタマーサクセスへの転職も難しくはないと言えるでしょう。

営業系の仕事をしていた人

フィールドセールスなど、顧客との対話が重要視される営業系職種の経験は、カスタマーサクセスの仕事にも活かせます。

営業系の仕事をしていた人は、顧客との対話を通して相手の状況を察する能力に長けているため、カスタマーサクセスへの転職に成功しやすいでしょう。

カスタマーサクセスの仕事に向いている人の特徴

カスタマーサクセスには、顧客思考を持つ人が向いています。

顧客の成功を第一とし、顧客の事業を成長させるためには何が必要なのかを考え、顧客と同じ視点で寄り添えることがカスタマーサクセスに必要な素養です。

また、常に高みを目指し、目標達成のために積極的になれるような行動力のある人材も、カスタマーサクセスに向いていると言えるでしょう。

未経験でもカスタマーサクセスの仕事はできる？

日本にカスタマーサクセスという仕事が導入され始めてからまだ日も浅いため、未経験でもカスタマーサクセスに転職することは可能です。未経験からカスタマーサクセスに転職する場合、主体性を持ってスピーディに動くマインドが重要視されます。

現在、カスタマーサクセスを導入している企業はスタートアップやベンチャーが多いため、会社自体も著しく成長しています。

そのため、カスタマーサクセスにも、スピード感のある成長が求められる傾向があると言えるでしょう。

カスタマーサクセスに転職するためのコツ

カスタマーサクセスに転職するには、採用担当者にこれまでの顧客との成功体験などを話せるようにしておくことがコツです。

カスタマーサクセスは、顧客を成功させるために伴走することが仕事となるため、顧客と一緒に成功体験を得た経験を持つ人材であれば、企業からも良い印象を持ってもらえる可能性があります。

また、応募企業の業界に関する専門知識や経験などがあれば、さらに良いアピールポイントになるでしょう。

カスタマーサクセスのキャリアパスを理解しよう

近年では、カスタマーサクセスの需要が高まってきていることもあり、カスタマーサクセスのキャリアパスにも様々な選択肢が出てきています。

ぜひ本記事で紹介した仕事の内容やキャリアパスなどを参考に、将来性の高いカスタマーサクセスを目指してみてはいかがでしょうか。