接客業の志望動機はどんなことを書く?アピールすべきポイントも紹介
「接客業につきたいのだが、採用されやすい志望動機は、どんな感じなんだろう」
「接客業に就職するために効果的なのは、どんなアピールだろうか」
「志望動機を書くとき、どんな点に注意したらいいんだろう」
接客業への就職を希望したとき、このような悩みや疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
この記事では、接客業の志望動機を書くには、どんなポイントを押さえたらいいか、何をアピールしたらいいか、といった事柄を紹介しています。
この記事を読むことで、接客業界に就職するためのポイントや注意するべき点、企業へのアピール方法などを知ることができます。また、志望動機の例文も載っているため、就職活動の具体的な手助けとなることでしょう。
接客業に就職したいと考えている方は、是非この記事をチェックしてみて下さい。
目次
そもそも接客業はどんな仕事?
接客業の仕事は、お店にいらっしゃったお客様を案内する、あるいは、もてなすことです。具体的には、デパートやスーパーの販売員、美容師などがあります。ホテルのフロントも接客業のひとつです。
いろいろなお客様に気持ちよく過ごしていただくための仕事であるため、単純作業ではありません。お客様ひとりひとりに応じて、柔軟に対応するコミュニケーション能力が求められる仕事です。
接客業の志望動機でチェックされるポイント
企業は、就職希望者がその企業に相応しい人材であるかどうか、採用した場合にメリットがあるかどうかを、志望動機を通してチェックしています。
では、接客業の場合に志望動機でチェックされやすいポイントを3点見ていきましょう。
- その仕事への適性があるか
- 将来性があるか
- 業務に向いているか
その仕事への適性があるか
接客業は個人の性格や資質によって、向き不向きがはっきりしている職業です。企業は志望動機を通して、その人が接客業に向いているかを確認したいと考えています。
前職が何であったか、それによってどんなスキルを得られたかなどをチェックされることになるでしょう。
将来性があるか
企業側は就職希望者を長い目で見ています。伸びしろがあり、将来性がある人物かどうかをチェックしているのです。
どのような職歴を持っているか、どんなスキルを身につけているかをアピールするのも大切ですが、将来性を感じさせる志望動機を見せることも重要になります。
業務に向いているか
接客業といってもさまざまな業務があります。企業によって業務内容は違うため、就職希望者がその企業の業務に向いているかどうかは必ずチェックされます。
接客業そのものに対する向き不向きではなく、もっと具体的な業務内容について、向いているかどうかを見ているのです。そのため、受ける企業の業務を理解していることをアピールする必要があります。
接客業の志望動機でアピールすべきポイント
接客業の志望動機では、どんな職歴を経てきたかよりも、どんな経験を積んできたかが重視される傾向にあります。努力して得たもの、挫折を経験して知ったことなどに重点を置いてアピールしましょう。
では、志望動機でアピールするポイントを5点紹介します。
- 接客の経験
- コミュニケーション能力
- 自分の人柄
- 臨機応変な課題解決能力
- 語学スキル
接客の経験
接客業において、接客経験の有無は重要なポイントです。アルバイトでも正社員でも、接客経験があるのならば、どんどんアピールしていきましょう。
「接客の経験がある」というだけではなく、接客業を通してどんなふうに感じていたか、どのようなことを学んだかを伝えることが大切です。業務をするにあたって心がけていたことや工夫していたこと、それについてどんな評価を受けていたかなどもアピールすると良いでしょう。
コミュニケーション能力
接客業は人と直接関わり合う仕事のため、コミュニケーション能力の有無が重視されます。
コミュニケーション能力は接客に関わる就業経験がなくても、他の業種でチームを組んだときの経験や、大学時代にサークル活動等で人と関わったエピソードなどを使えばアピールできます。
自分の人柄
接客業は人との関わりが仕事の大部分を占めているといえます。したがって、ほとんどの人がコミュニケーション能力をアピールしますが、企業にとってそれは当然のことでもあるのです。
企業はコミュニケーション能力はもちろん、人当たりの良さや、話しかけたくなるような雰囲気を持った人材を求めています。
話し方や笑顔を人から褒められたことがあるなら、それをアピールするのもひとつの方法です。面接の際にも人当たりの良い性格を伝えられるよう、笑顔を絶やさず、滑舌よく話すことを心がけましょう。
臨機応変な課題解決能力
接客業ではマニュアルにない事態が起きて、臨機応変に応対しなければならないことがよくあります。
たとえば、クレームをいただいた場合には、どのようにしたらお客様の要望に応えられるか、企業に不利益をもたらさないようにするには、どこまでできるのかを咄嗟に判断しなければなりません。そのため、臨機応変に課題を解決する能力があることもアピールポイントになります。
語学スキル
海外のお客様が多い企業やお店では語学スキルが求められます。語学スキルは、具体的にどんな場面で活用できるかを相手がイメージしやすいようにアピールをしましょう。
TOEICなどの資格試験の点数だけではスキルの価値を伝えられません。日本語が話せない人と交流した経験など、具体的なエピソードを述べるのが良いでしょう。
接客業の志望動機を考えるポイント
接客業の志望動機を考える際には、いくつかコツがあります。思いついたことをダラダラと書いても良いアピールはできません。考えを簡潔にまとめ、自分が企業にとって有益な人材であることを積極的にアピールしましょう。
では、志望動機を考えるためのポイントを9点紹介します。
- 接客業で働きたい理由を自分の中で明確にする
- なぜその企業を希望するのか明確にする
- 結論から書くようにする
- 将来の目標を明確にする
- 自分の接客業に向いている部分を書き出す
- 接客業に活かせるスキルを書き出す
- アピールポイントと具体的なエピソードと結びつける
- エピソードは盛り込みすぎない
- 企業にどう貢献できるか説明する
接客業で働きたい理由を自分の中で明確にする
接客業の志望動機を考える際は「なぜ接客業で働きたいのか」を自分の中で明確にしておく必要があります。さまざまな業種の中から、なぜ接客業を選んだかをはっきり述べることで、企業側に共感を持ってもらいやすくなるからです。
就職に対して真剣であることを示すためにも「接客業をしたい」という気持ちを明確にしておかなければなりません。「お客様と直接やり取りができる」「働きかけに対する反応がすぐに見られる」など、接客業ならではの理由を述べるのも良いでしょう。
なぜその企業を希望するのか明確にする
志望動機では、何故その企業を選んだかをはっきりさせる必要があります。「人と関わる仕事をしたい」というだけでは、接客業界であれば他の企業でもいいのか、と受け取られかねません。
さまざまな業種の中から接客業を選び、なおかつ、その企業を志望したのはなぜか、企業のどこにどのような魅力を感じたのか、といったことをアピールしましょう。
結論から書くようにする
接客業だけではなく、どの業種の場合でも志望動機は結論から書くことがポイントです。「こういう理由で貴社を志望しました」と、わかりやすく簡単な志望動機を冒頭にまとめると良いでしょう。
結論が不明なまま、長々と志望動機を書いても内容は伝わりません。企業への伝わりやすさにも注意しましょう。
将来の目標を明確にする
就職活動に際しては、自分の将来についての考え方を、明確に説明することが必要です。少し先のことのみではなく、ある程度のスパンをとっての目標を述べましょう。
将来について説明することで先々のことまで考えて行動できる人物という印象を持ってもらえます。また、将来的に企業に貢献できる人物だというアピールにもなります。
自分の接客業に向いている部分を書き出す
志望動機では「自分がなぜ接客業に向いているのか」をアピールすることが大切です。接客業に向いていることを印象づけられれば、入社してから役に立つ人材と思ってもらえます。
接客業の経験がある場合には、その仕事から得られた感動などをエピソードとして入れることで、接客業向きであるとアピールできます。
未経験の場合は、趣味の活動などを通じてさまざまな人と交流できたなど、人間関係を重視した接客業に向いていることを伝えられるエピソードがあれば、積極的に述べていきましょう。
接客業に活かせるスキルを書き出す
志望動機では、接客業に対する熱意や意気込みを伝えるほか、業務に活かせる具体的なスキルを示すと良いでしょう。企業にとって有益な人材だと示すことができます。
接客業で活かせるスキルとしては、サービス業の知識や技能についての「サービス接遇検定」、小売や流通に関わる「販売士(リテールマーケティング)」、飲食店関係の「レストランサービス技能検定」、語学スキルを明確にできる「TOEIC」などがあります。
アピールポイントと具体的なエピソードを結びつける
アピールポイントは、表現が具体的であるほど、説得力が増して信用してもらいやすくなります。
就職したい業種と同じ業種でのアルバイト経験があれば、「このような工夫で、スムーズに仕事をこなすことができた」などのエピソードを織り込むことで好印象を持ってもらえ、志望動機の説得力が増すでしょう。
また、コミュニケーション能力のアピールには、実際に円滑な人間関係を築いてきたエピソードが有効です。サークル活動などで多くの人と交流できたといった具体的な内容があれば、コミュニケーション能力が確かであると信用してもらえます。
エピソードは盛り込みすぎない
志望動機に盛り込むエピソードは、ひとつあれば充分です。多ければ良いというものではありません。
企業側はエピソードの量よりも質に注目しています。ひとつのエピソードを掘り下げ、詳しい内容を述べましょう。自分の性格やスキルなどをよりアピールできるエピソードを選ぶことが大切です。
企業にどう貢献できるか説明する
志望動機では、企業に貢献したいという意思をはっきりと述べましょう。企業は、会社のために働いてくれる人材を探していますから、貢献できる内容を具体的に述べることが大切です。
企業に貢献するためには、自分の経験や強みをどのように活かせるかも説明しましょう。企業側に、一緒に働いていきたいというイメージを持ってもらいやすくなります。
接客業の志望動機の注意点
志望動機を述べる場合には、注意しなければならない点があります。注意しておかなければ、評価されないばかりではなく、マイナスの評価を受けてしまいかねません。
ここでは、3つの注意点を見ていきましょう。
受動的である
志望動機で「学ばせていただきたい」といった文言をよく見かけますが、良い印象を与える言い方ではありません。受動的な姿勢だと思われる可能性のある表現は、使わないようにしましょう。
企業においても学びは必要ですが、学校とは違い、そこで活躍し貢献するための手段です。学ばせていただくという受け身の姿勢でいては、学びだけで終わってしまう、採用するメリットがない人物だと判断されかねないため、注意が必要です。
曖昧な理由である
「御社の理念に共感しました」などの漠然とした言い方は、具体性に欠けるため、良い評価を受けられません。どのような点に共感したのかまで詳しく伝えないと、苦しまぎれに考えた理由だと思われる可能性もあります。
企業理念に共感したことを志望動機としたいのなら、自分の考えと合わせて共感できる点や、それをもとに就職した後にどんなことをしたいと思っているか、というところまで伝えましょう。
商品の感想になってしまっている
志望している企業の商品やサービスを客として体験し、志望動機に感想を織り込むのは効果的ですが、ただの感想文になってしまっては意味がありません。
以前から商品を愛用していて、その商品ならではの機能が気に入っている、御社のように顧客目線に立って充実したアフターケアをしてくれる企業で働きたい、といった具体的な感想を述べましょう。
接客業の志望動機の例文
実際に志望動機を書く場合、経験の有無や第2新卒かどうかによって、注意するポイントが変わってきます。
接客経験があれば、商品やサービスについての知識があることや、接客業務で得意なこと、工夫してきたことを説明すると良いでしょう。
未経験の場合には、コミュニケーション能力があることを伝え、接客業に向いているポイントをアピールすることが効果的です。
第2新卒であれば、前職の経験を活かせそうな業務を具体的に提案するなど、積極的な姿勢を見せましょう。
接客業の経験がある場合
海外のお客様を対象にしたサービスを提供し、インバウンド対策に注力している貴社ならば、接客業の経験や習得した語学力を活かすことができると考え、志望いたしました。
学生時代、販売のアルバイトをしていましたが、お客様に海外の方が多く、言葉が通じなくてご迷惑をおかけするといった経験を何度もしました。そのため、スムーズな対応ができるように、語学研修制度を利用したり、語学教室に通ったりして、語学力を身につけました。
結果として、今では海外からの留学生をサポートする活動までできるようになり、向上心を持つことの大切さを、身をもって感じております。こうした経験を活かし、一人でも多くの海外の方をサポートしていきたいと考えています。
接客業の経験がない場合
貴社の直営店舗を訪れ、すばらしい接客をしていただいたことがきっかけで、志望いたしました。
接客の様子を拝見していたところ、私もふくめ、どんなお客様も笑顔で帰っていかれるので、自分でも人を笑顔にする仕事をしたいと思った次第です。
私は、昔から貴社の商品を愛用しており、通信販売で購入していました。昨年、近所に直営店舗がオープンしたため、早速訪問してみました。通信販売のカタログだけではわからなかった点を丁寧に説明していただき、今まで以上に使っていきたいと強く思いました。
また、お客様が必要としている物を、必要なタイミングで的確に案内する姿勢にも感動しました。私も貴社の一員として、人を笑顔にし、喜んでいただける仕事をしたいと考えています。
第2新卒の場合
前職では、アパレルブランドのセレクトショップに勤務し、接客以外にも、店舗の売り上げ管理や従業員のシフト配置など、さまざまな業務を担当していました。
接客の仕事が大好きなので、この業界の別業種でもキャリアを積みたいと思い、カフェを中心に飲食業の店舗を展開している貴社への転職を希望しております。
セレクトショップでは、流行に敏感な若年層のお客様が多く、美容院やジュエリーショップと提携してトータルコーディネートを提案するなど、一足先のファッションを気軽に楽しめるような工夫をして、好評をいただきました。
別の業界での実績ではありますが、こうした接客経験は飲食業界でも活かすことができると考えております。飲食業界における接客技術や提案できるサービスについての知識を身につけ、貴社の売り上げに貢献していきたいと思っております。
熱意の伝わる接客業の志望動機を考えよう
接客業の志望動機で熱意を伝えるためには、就職を希望する企業の商品やサービスへの想いを織り込むことが効果的です。
あらかじめ、商品を購入して使ってみたり、サービスを体験して内容を確認したりすれば、しっかりと想いを伝えられます。そうした想いを就職してからの目標や企業への貢献度に結びつけることができれば、就職への熱意が伝わることでしょう。
そのほかに、自分の持つスキルや強みを具体的にアピールする工夫も大切です。熱意の伝わる志望動機を考えて、就職活動に臨みましょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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