販売職の種類と仕事内容|やりがいと厳しい面やキャリアアップについても紹介
「販売職の仕事内容について知りたい!」
「販売職の仕事のやりがいは何?」
「自分が販売職に向いているのかどうかが気になる。」
このように、転職先として、販売の仕事が気になるという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、販売職についてその仕事内容や仕事をする上でのメリットやデメリットなど、さまざまな観点から紹介していきます。また、販売職に向いている人の特徴についてもまとめているので、自分が販売職に向いているかどうかを見極めることもできるでしょう。
本記事を読むことで販売職についてこれまで以上に詳しくなり、自分の転職先として良い選択なのかを検討することができます。
転職先を探している方はもちろん、販売職という職業が気になるという方はぜひこの記事をチェックしてください。
販売職とは?
販売職とは、さまざまな品物やサービスを消費者に販売する職業のことを指します。
販売するものは、食材や衣料品などだけではなく、保険などの目には見えない商品を販売することもあるでしょう。またその仕事内容は多岐に渡ります。
販売職として活躍をするためにはコミュニケーション能力はもちろんのこと、取り扱う商品についての知識などさまざまなスキルが必要となります。
営業職との違いは?
営業職は、基本的にはお客様側に出向き商品やサービスの提案を行います。そのため飛び込み営業などと呼ばれ、その商品について興味がない消費者の所に出向いて、商品やサービスの営業をする場合もあるでしょう。
一方、販売職の場合は店舗で、来店した消費者に向けて商品やサービスの提案を行っていきます。その消費者は、店舗に来た段階で、商品やサービスに興味を持っていると言えます。
このように店舗があるかないか、そして対応する消費者が商品やサービスに興味があるかないかという点が、販売職と営業職の大きな違いでしょう。
販売職の仕事内容
販売職の仕事内容は、消費者に商品やサービスを提案し、購入してもらうよう努めることです。そのためには、さまざまな業務を行わなければなりません。ここからは、販売職の仕事内容について4つに分けて紹介していきます。
商品販売や接客
まず、メインとなる仕事が商品販売と接客です。商品を消費者に購入をしてもらうため、接客を行います。
接客ではコミュニケーション能力はもちろんのこと、商品知識も必要になります。消費者との会話の中でニーズを読み取り、買い物のサポートを行います。
在庫調整や販売管理
在庫の調整や販売管理も、販売職の仕事の1つです。現在の在庫数と、今後の売れ行きや販売個数などを確認し、商品の発注を行っていきます。
ただし、商品の発注でミスをしてしまうと欠品や在庫過多となってしまい、売り上げに影響を及ぼす恐れがあります。そのため一般的に在庫調整や販売管理は、店長などの責任者が行うことが多いです。
新商品開発
現在の店舗の売上や消費者層のデータなどを分析しながら、新商品の開発は行われていきます。新商品の開発は、一般的に店舗ではなく本社などの商品開発部が行うことが多いですが、実店舗で働いている販売職の人が開発する場合もあります。
その際は、現場の声を的確に商品開発部の人に伝える必要があります。接客をしている際は常にアンテナを立て、消費者の動向を確認しておくと良いでしょう。
販売職のやりがいと厳しい面
どのような職業でも同じことですが、販売職として働くことにもメリットとデメリットがあります。今回はメリットをやりがい、デメリットを厳しい面とし、それぞれ紹介していきます。
良い部分だけでなく、大変なこともしっかり理解した上で転職先を検討すると良いでしょう。
やりがい
販売職として働くことには、たくさんの魅力があります。
特に、自分の好きな商品や分野のものを販売する側になると、好きなものに囲まれて仕事をすることができます。好きなものについての仕事を行うことは、それだけで働くことへのモチベーションもアップするでしょう。
今回は、その他に挙げられるやりがいを2つ紹介していきます。
「売る」スキルが身につく
販売職の中には、人より多く商品を売ることができる人もいます。そして消費者の中には、その販売員の人柄や売るスキルに魅力を感じ、その人から商品を買うために来店するような人もいるでしょう。
このことから、たくさんの商品を売るためには売るスキルを身に付けることが大切といえます。この売るスキルは、努力ややり方次第で自分のものにすることができます。
商品が売れるようになると、店舗の売上に貢献していると感じることができ、働くやりがいにもなるでしょう。
顧客の声を直接聞ける
販売職は、他のさまざまな職業に比べると消費者との距離が近い職業です。そのため、消費者の声を直接聞けるというメリットがあります。
そして消費者の声の中には、接客に対する感謝の言葉を聞けることもあるでしょう。消費者から直接「ありがとう」と言われるような職業は、限られます。直接感謝されたりほめられたりすることは、モチベーションのアップにもつながるでしょう。
厳しい面
販売職を行う上では、厳しいと感じるデメリットも、やりがいと同じくらいあります。特に販売職は消費者あっての職業です。
そのため消費者の動向に合わせて、仕事を行わなければなりません。また直接消費者と接する機会が多いので、クレームを言われることもあるでしょう。他にも生じる大変なことをしっかり理解し、販売職として自分は活躍できるのかを見定めることが大切です。
休みが不定期
仕事を探す際に、休みをどのように取れるかは重要なポイントでしょう。販売職は前述したように、消費者あっての仕事です。そのため、休みが不定期になりやすいと言われています。
特に、多くの人が休みを取る週末や休暇に集中するような店舗の場合は、週末に休みを取るのは難しいでしょう。また、アルバイトを雇っている店舗の場合、社員はアルバイトのシフト希望に合わせて休みを入れていく必要があります。
そのため希望日になかなか休みが取れないことは、販売職の仕事の厳しい一面とも言えます。
しかし休みが不定期なため、5連勤などにはなりにくいというメリットもあります。定期的に休みが取りたい、平日に休みたいという方にはメリットになることもあるでしょう。
収入アップが難しい
販売職は、他の多くの企業のように、昇格や勤務年数などに応じる収入アップがあまり望めない職業であると言われています。そのため、成果を出すことで収入をアップさせたいという方には、あまり向いていない職業でしょう。
しかし、仕事をする上で収入だけがやりがいの全てではありません。販売職には他の職業では感じられない魅力がたくさんあります。そのため収入アップが難しくても、好きなものを扱う仕事をしたいなどの人にとっては魅力的な職業でしょう。
販売職に向いている人の特徴6つ
販売職は消費者を相手に接客を行うため、明るく、コミュニケーションを取るのが好きな人には向いているでしょう。しかしそれだけでは、販売職として活躍していくのは難しいです。
ここからは、販売職に向いている人の特徴を紹介していきます。自分が販売職に向いているかどうかを、これから紹介していく6つの特徴と照らし合わせながら確認していきましょう。
1:コミュニケーション能力が優れている
コミュニケーション能力は、販売職を仕事とする上では欠かせない能力の1つです。また、販売職としては人と話すことが好きなだけでなく、人の話をよく聞く能力も重要となります。
消費者の中には商品やサービスの価値だけでなく、接客をしてくれた販売員の対応やコミュニケーション能力に魅力を感じて、商品を購入してくれる場合もあります。
そのため話し上手や聞き上手と周りから言われたり、自分はコミュニケーション能力に自信があると感じていたりする人は、販売職として活躍していける可能性があるでしょう。
2:要望を満たす提案力がある
販売職は、自分のコミュニケーション能力を駆使して消費者の要望やニーズを聞き出す必要があります。
消費者の中には、自分が一体何が欲しいか分からないという方や、優柔不断で決められないという方もいます。そのような方に適切な商品提案を行い、購入につなげていきます。
それにより消費者は、自分の中の隠れたニーズや要望を探し出してくれると感動し、感謝してくれることもあるでしょう。また店舗の売上にも貢献できるので、提案力は販売職にとって必要なスキルになります。
3:複数の業務を同時進行できる
販売職は、売り場に立っている際は常に消費者優先です。そのため、いくつも仕事を抱えている場合が多いと言われています。
たとえば、レジ担当であったとしても消費者に声をかけられたら売り場で接客も行います。また、売り場担当の場合は消費者の動向に注意しながら、在庫チェックや納品を行う場合もあるでしょう。
そのため1つのことにしか集中できないという方は、販売職に向いていないと言えます。逆に臨機応変に動き、複数の業務を同時に進められるような人は販売職に向いているでしょう。
4:商品を魅力的に見せることができる
販売職は、消費者への接客以外にも商品が売れるように、店舗のディスプレイの変更などといった環境作りも行います。たとえばウィンドウディスプレイです。
商品を購入してもらうためには、まずは店舗に足を踏み入れてもらわなければなりません。そのため、店舗の外から見える商品の配置などは特に重要になります。
他にも新商品の配置や店内の照明の明るさなどで、商品が魅力的に見えるかどうかは変わると言われています。ディスプレイのスキルは、実際に働きながらも学ぶことはできますが、その人のセンスや世の中の流行にどれだけ敏感かも大切になってくるでしょう。
5:提供する商材を好きになり伝えられる
販売職は、消費者に自分の店舗の商品を好きになってもらい、そして購入をしてもらうことが仕事です。そのためまずは、自分が自店舗の商品を好きになる必要があります。
また、多くの販売職として活躍をしている人は、その店舗や勤めている会社が提供している商品に魅力を感じ、就職している場合が多いです。そのため今後販売職を目指す場合は、まず自分が好きなものを見つけることが大切です。
そして、好きなだけではなく、何が魅力なのかも伝えられなければなりません。商品知識を身に付け、販売する商材の良さを伝える力も販売職には必須と言えるでしょう。
6:経営の視点を持つことができる
そして最後の特徴が経営スキルです。販売職は前述したように、接客だけではなく、在庫管理や納品なども行います。そのため店舗を運営する経営のスキルも学ぶことができます。
最初から経営のスキルを持っている人は、多くはないでしょう。しかし今後自分の店舗を持ちたい、自分でビジネスをやってみたいと考えている人は、まずは販売職で経営の視点を学ぶのも良い方法でしょう。
販売職の種類
販売職は、働く場所や販売する商品やサービスによって、販売や接客方法などが異なります。今回は、販売職の中の代表格とも呼ばれる6つの職種を紹介していきます。
消費者に商品を販売する際は、その商品をまずは自分が好きになり、商品知識などを身に付ける必要があります。そのため販売職として働きたいのであれば、自分が何が好きなのかをよく見極め、職種を決めると良いでしょう。
アパレル
販売職の代表格と言えば、アパレルではないでしょうか。アパレルでは主に衣服を扱い、勤務場所はロードサイドの店舗やデパート、ショッピングモールなどになります。
アパレルで販売職に就く場合は、その店舗で販売をしている商品を身に付け接客を行うのが一般的です。
また、消費者からコーディネートや商品について聞かれることも多いので、ファッションが好きな方や消費者とたくさん会話をしながら販売していきたいという方に、向いている職種とも言えるでしょう。
家電量販店
電化製品や家電が好きな人には、家電量販店での販売職もおすすめです。家電量販店には、全国規模で展開している大型の店舗から、地域密着型の店舗もあります。
電化製品や家電は、種類によっては定期的に新商品が入荷するため、それぞれの良さを消費者に伝えられる商品知識が必要となります。
また消費者の中には、電化製品や家電についての知識がない人も多くいます。そのような方に分かりやすく商品の魅力を伝えられるコミュニケーション能力があると、家電量販店の販売員として活躍できるでしょう。
携帯電話等の通信系
携帯電話は、現代の私たちの生活において欠かせない通信機器です。一方で、回線やプランなどは複雑化しており、一般消費者には理解が難しいのも現状です。
そのため携帯電話などの通信系の販売職は、自社の通信設備の良さを伝えるだけでなく、回線やプランについても詳しくなくてはいけません。
また、携帯電話などの通信系は、毎年のように新商品が登場します。新商品の良さなどを消費者に的確にアピールできるかどうかが、重要となってくるでしょう。
百貨店やスーパー
百貨店は、販売職を希望する人にとって、とても人気のある勤務先です。百貨店は地方のみで展開しているものと、全国規模で展開しているものの2つがあります。特に全国規模の百貨店は、高級百貨店と呼ばれるものもあり、外国人旅行客も多数来店します。
スーパーは食材を取り扱っているため、私たちの生活には欠かせない場所です。昨今のコロナ禍では多くの販売職が打撃を受けている中、売上高を伸ばした数少ない職種です。人々の生活に密着した場所で、販売の仕事をしたいという方にはおすすめの職種でしょう。
美容部員
美容部員とは、百貨店などで消費者に化粧品などを販売する人のことを指します。美容部員は、化粧品の販売のために消費者にメイクをすることもあります。
そのため化粧品の知識はもちろんのこと、メイクについてもスキルや知識がなくてはいけません。メイクや化粧品が好きという方や、学生時代にメイクの学校に通っていたという方に向いていると言えるでしょう。
販売職のキャリアアップ
販売職として活躍し、キャリアアップしていきたいと考えている場合は、その会社でどのようなステップを踏んで出世していくのかは確認しておくと良いでしょう。続いては、一般的な販売職のキャリアアップについて紹介していきます。
エリアリーダー
販売職として働き始め、その活躍ぶりを認められるとその後店長になります。店長はその店舗のリーダーです。リーダーとして他のスタッフをまとめ、店舗の経営を担います。
そして店長の後は、エリアリーダーになります。エリアリーダーは、いくつかの店舗を店長よりも上の立場として確認し、店舗運営のアドバイスやサポートを行っていきます。
いくつもの店舗を同時に見ることになるので、販売職としての経験はもちろんのこと、複数の業務を同時進行できる能力が必要になるでしょう。
バイヤー
店長やエリアリーダーとして活躍した後のキャリアアップの方向性は人それぞれです。エリアリーダーとして、売上が高いエリアを担当してキャリアを積んでいく人もいます。一方で、販売職を離れ、本社で店舗運営のサポートを行うバイヤーを希望する人もいます。
バイヤーは、店舗で販売する商品の買い付けを行う人のことを指します。
特にアパレル業界の場合、バイヤーと言うと花形職業のイメージもあり、多くの人が希望する部署の1つです。ただしバイヤーは、販売職の経験と、流行を敏感に分析する力とが問われるでしょう。
商品開発
商品開発では、新しい商品やサービスの開発を行い、会社の利益に貢献をしていくことが主な仕事内容です。新しい商品を作るためには多額な費用が必要です。そのため商品開発部の仕事内容は、会社の利益を左右する責任が重いものであるとも言われています。
だからこそ、新人ではなかなか入ることのできない部署です。商品開発で活躍をしている方の多くは、販売職として現場でキャリアを積んできた人が多いでしょう。
営業職
販売職のキャリアアップには、本社に行って営業職になるという選択肢もあります。ここでの営業職とは、新規店舗の出店準備や交渉などを行う営業職のことを指します。
会社の利益を上げる方法はさまざまありますが、その1つに商品を今よりも多く売るという方法が挙げられます。そのためには、新しい店舗を持つというのも良い方法でしょう。
新しい店舗を出店するためには場所探しから始まり、必要な業務が山のようにあります。また、どのような店舗にすれば売れる店舗になるかの判断は、販売職の経験が鍵となる場合もあります。
営業職になった後、また違った側面から会社に貢献するのも、販売職からのキャリアアップの1つの方法でしょう。
設備管理
販売職の経験を得た後、店舗の配置や修繕を担当する設備管理の部署にキャリアアップをするという選択肢もあります。
販売職で得た知識と経験をもとに、設備管理として、消費者が来店しやすい店舗や売上を上げることができる店舗を作っていきます。また、設備管理は自分の経験だけでなく、消費者の声や現場で現在働いている人々の声も聞きながら、より良い環境を作っていくことが大切です。
販売職について理解して転職を考えてみよう
販売職は、消費者との距離が近いため、直接「ありがとう」などの感謝の言葉を聞くことができる職業です。そのため、人が好き、人とコミュニケーションを取りながら仕事をしていきたいという方にとっては向いている職業の1つでしょう。
一方で、希望の休みが取りにくいなどのデメリットもあります。販売職で転職先を探す際は、まずは販売職のメリットとデメリットをよく理解した上で転職活動を行うと良いでしょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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