転職癖をなくすためにできる6つの対策|まずはキャリアプランを立ててみよう
「転職癖って?」
「転職を繰り返すと起こってくる問題はどんなこと?」
「転職癖をなくすにはどうしたらいいんだろう」
何度も転職していると「不満があれば会社を変えればいい」という考えが身についてしまい、転職癖がつく可能性は高いでしょう。しかし、安易に転職を重ねると、次第に企業や周りの人からの信用を失っていきます。
本記事では、転職を繰り返すと起こる問題点や転職癖がついてしまう人の特徴、転職癖をなくすための対策についてなどを紹介していきます。
この記事を読むことで、転職が多いことのリスクを認識できるため、転職癖を改めるきっかけになるでしょう。
転職癖をなくせれば、一つの職場で長続きできるため、収入も安定してスキルも定着していきメリットも多いと言えるでしょう。転職癖で悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
転職癖ってなに?
転職癖とは、転職を繰り返してしまう癖のことを言います。近年、日本ではさまざまな働き方が認められ、転職をしてキャリアアップを目指す人も少なくありません。
しかし、転職の回数が増えすぎてしまうと、社会的評価が低くなったり、生活が安定しなかったりする傾向が出てくるため注意が必要です。
転職を繰り返すと起こる6つの問題点
過去に転職をしている方で、これからまた転職を考えようと思っている方が、安易に転職回数を増やしてしまうのは危険です。
ここでは、転職を繰り返すと起こる6つの問題点を紹介します。転職を繰り返すことで、良くないことも起こってくるため、問題点についてしっかり把握しておきましょう。
1:転職に抵抗がなくなる
転職を繰り返すことで、今の会社を辞める、次の会社に入社するという流れが特別なことに思えなくなってしまい、一つの会社で長く働く意識が湧きにくくなってしまうでしょう。
少しでも嫌なことがあれば「またすぐ転職すればいい」という考えになり、転職に抵抗がなくなってしまう傾向があります。
2:職場の悪い部分ばかり目に付くようになる
転職を繰り返すと、いくつかの職場を知れるため、以前の会社との比較ができます。良い部分を重視できれば良いですが「過去の会社に比べて○○が悪い」という見方をしやすい傾向もあります。
待遇、社風、業務などすべてが良い会社は稀です。仮に、それらすべてが自分の希望に達していても、そこで働く人と良い関係が築けない場合、その会社は自分の中で悪い印象になってしまうこともあるでしょう。
3:環境の良くない企業に入社してしまう可能性がある
企業に応募しても、転職回数が多い時点で採用担当者からは「すぐに会社を辞める人」という印象を持たれてしまい、書類審査で落とされる頻度が上がる可能性があります。
なかなか書類選考に通らないと、転職活動期間が延びて「どこも採用してくれなかったらどうしよう」という焦りから「とりあえず採用してくれる会社に入る」という意識になってしまうでしょう。
採用されやすい企業は、人が辞めやすいブラック企業であることが多いため、転職を繰り返すと環境の良くない企業に入社する可能性が上がってしまうと言えるでしょう。
4:採用が決まりにくくなる
転職回数が多い履歴書は、採用担当者に「転職を繰り返している人だからまたすぐ会社を辞めるだろう」と、悪印象を与える可能性が高いでしょう。
企業としては、採用コストもかかることから「長く働いてくれる人に来てほしい」と思っているケースが多いです。転職回数が多いと書類審査の時点で不採用になりやすくなるでしょう。
5:働くことへの自信がなくなる
転職を繰り返していると、大した実績も築けず退職するケースが多くなるでしょう。
成果が見えにくい状態で何度も辞めてしまっていると、働くこと自体に対して自信がなくなってしまうことがあります。
6:スキルが定着しにくい
一つの職場である程度年数を重ねると、スキルや知識が身につくことがありますが、短期間で退職していると、スキルが定着しにくいという問題点も出てくると言えます。
また、転職が多いと仕事内容も大きく変わってしまうこともあり、どのスキルも定着しない状態のまま終わってしまうことがあるでしょう。
転職癖がついてしまう人の5つの特徴
転職癖がついてしまう人には、いくつかの特徴が見られます。ただ、忍耐力がない、仕事に対する熱意が足りないというわけではなく、人によって特徴はさまざまです。
自分に「転職癖がついているかもしれない」と思う方は当てはまる内容はないかチェックしてみてください。
- 自分の市場価値が見極められていない
- キャリアビジョンがはっきりしていない
- 周囲とコミュニケーションを取るのが苦手
- 職場に求める条件が多い
- 後ろ向きな理由ばかりで転職している
1:自分の市場価値が見極められていない
「自分の能力なら、もっといい会社に入れるはずだ」「今の在籍している会社より別の会社の方が活躍できる」と、自分の市場価値を客観視できていないことから転職癖がついてしまうことがあります。
会社からの評価と自分の評価に差もあり、今いる会社に疑問を感じやすいでしょう。
しかし、自分の市場価値がわかっていないままでは、自分のレベルに合った会社もわからず、何度も転職を繰り返してしまう可能性があります。
2:キャリアビジョンがはっきりしていない
キャリアビジョンがはっきりしていない状態でいると、自分のやりたいことがわからず、仕事にやりがいを持てないケースが多いとされています。
仕事に興味が持てないため、お金をもらうために家と会社を往復している、と空しい気持ちになってしまうでしょう。
「やりがいを持てる仕事に出会いたい」と思い転職しても、肝心なキャリアビジョンがはっきりしないため、転職を繰り返してしまう傾向があります。
3:周囲とコミュニケーションを取るのが苦手
周囲とコミュニケーションを取るのが苦手な人は、会社での人間関係に悩むことが多いでしょう。会社の人間とは毎日顔を合わせ業務ではやりとりもあるため、周囲とコミュニケーションがうまく取れないと、ストレスを抱えることがあります。
周囲とうまく関係を築けないと「ここは自分に合っていない」と感じて、自分に合った場所を探したいと考えるようになり、人間関係をリセットするために転職を繰り返す人もいるでしょう。
4:職場に求める条件が多い
職場に求める条件が多い人は、仕事内容や給与面、オフィスの雰囲気など、自分の理想を追い求めようとするため、転職によってその夢を叶えようとする傾向があります。
しかし、自分の要望全てを叶える会社を見つけるのは難しいでしょう。どの会社でも良いところもあれば、足りていないところもあります。
職場に求める条件が多すぎると、なかなか合致する会社がないため「ここでもない、もっといい会社があるはず」という気持ちになってしまい、転職回数が増えていくでしょう。
5:後ろ向きな理由ばかりで転職している
「人間関係でうまくいかなかった」「給与が低かった」「残業が多すぎた」など、後ろ向きな理由ばかりで転職していると、転職癖がつく可能性が高いと言えます。
働いている会社で悪いところを見つけると、その解決先として転職を選ぶ癖がつきます。確かに会社が変わればそのときの問題は解決するでしょう。
しかし、新しい職場でもなにかしらトラブルや問題が生じることはあります。そこでまた転職を解決策にしてしまうと、何度も転職を繰り返してしまうでしょう。
転職癖をなくすためにできる6つの対策
ここでは、転職癖をなくすためにできる6つの対策を紹介します。良い働き方をしたいために転職をしてきたつもりが、回数が増えて転職癖になってしまうこともあるでしょう。
転職癖がつかないようにするために、具体的にどのような行動を取れば良いか参考にしてみてください。
1:自分のライフプランを考える
転職癖をなくすために、どのような人生を送りたいかという自分のライフプランを考えてみましょう。
いつまでに結婚して子供が欲しいか、いつ家を買うか、老後はどのくらいお金を貯めていたいか、など人生の目標を具体的に考えると、そのために今の自分がなにをするべきかも見えてくるでしょう。
転職を繰り返していると、安定した収入を得にくく、キャリアも積みにくいとされているため、自分のライフプランが成し遂げられないことにも気づくことができます。
2:ライフプランに基づいてキャリアプランを立てる
キャリアプランは、どのようなスキルを学んでどう成長していくかです。ライフプランに基づいてキャリアプランを立てることで、転職を繰り返すとスキルが定着しにくいことがわかるため、不要な転職の防止につながります。
将来どういった人生を送りたいから、どんな風に仕事をしていたいのかを考えることで、キャリア形成の必要性もわかり、転職癖のデメリットも理解できるでしょう。
3:過去の経歴から自己分析をする
転職癖をなくすためには、過去の経歴から自己分析をすることも大切です。過去の経歴を細かくチェックしていくことで、転職を繰り返してしまう理由や原因、自分の癖などがわかってきます。
たとえば、現在の職場に過去と似た内容に不満を抱いているのかがわかれば「以前と同じ内容で転職してしまうのは、自分が成長していない証拠だ」と考え、今の会社で状況改善を試みようとする可能性もあるでしょう。
毎回、転職理由が違った場合は「全ての希望を叶える職場はない」ということにも気づくことができるでしょう。
4:お金の使い方を見直す
収入を上げたい気持ちから転職を繰り返してしまう人は、お金の使い方を見直してみてください。
お金の使い方が荒い場合、転職で収入アップしても、持っているだけお金を使ってしまうことがあります。お金が足りないと思うと「もっと稼がないと」「ボーナスが良い仕事に就きたい」などの意識から、転職回数が増えていくことがあるでしょう。
しかし、実際は転職を繰り返すと「応募者に問題があるのでは?」と採用担当者に不審がられて書類で落とされてしまいます。そうなってしまうと、生活費のために「とりあえず入社すること」が目的になってしまい、あまり条件が良くない会社に掴まされてしまうでしょう。
5:職場の人間関係を見直す
人間関係が悪いことで転職していくと、転職回数を増やすだけになってしまう可能性は高いでしょう。どこの職場でも、自分と相性の良い人もいれば、悪い人もいます。さまざまなタイプの人間がいる会社で、全員と仲良くするのは難しいことです。
苦手な人がいて無理に仲良くしようとすると疲れて会社や仕事が嫌になってしまいます。そのようなネガティブな悩みを抱えないためにも、会社は仕事をしに行く場所であり、そこでの人間関係は仕事上の付き合いだと、割り切って考えるようにしましょう。
苦手な相手がいても転職で解決するのではなく、挨拶や最低限のコミュニケーションを取る程度にして無理に付き合わないようにするなど、人間関係の見直しで対策してみましょう。
6:完璧な職場を求めない
完璧な職場を求めていると、何度も転職を繰り返す可能性が高いでしょう。「ここには不満はあるけど、ここは良かった」など、ある程度妥協する姿勢は必要です。
たとえば、友人の話す会社が羨ましくても、友人は会社の良いところしか話していないこともあります。自分も在籍している会社の良いところを重視して考えましょう。
キャリアアップを目指した転職にはメリットがある
転職癖がつくとリスクは出てきますが、キャリアアップを目指した転職にはメリットがあります。
今いる会社で自分の目指す役職に空きがないと、どんなに成果を出してもキャリアアップできないケースもあるでしょう。このような場合は、転職によってその地位を目指す方が、夢を叶えやすいなどのメリットがあると言えます。
転職癖がある人は対策してみよう
転職癖がついてしまうと、社会的な信用が落ちてしまうリスクが考えられます。いざ希望の会社に就職したいと思っても「この人はすぐに会社を辞める人だ」と採用担当者に判断され、書類選考の時点で落ちやすくなるでしょう。
一つの会社での勤務が長続きしないことは、キャリア形成の面から考えても避けることをおすすめします。
不満あっても勢いで転職する前に、将来について考え「本当に後悔しないか」「ここで踏ん張れることはないだろうか」など、冷静に考えてから行動しましょう。
監修:キャリテ編集部【株式会社エーティーエス】
株式会社エーティーエスが運営する本サイト「キャリテ」では、みなさまの「キャリア」「働く」を応援する記事を掲載しています。みなさまのキャリアアップ、より良い「働く」のために、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。
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